インフラデータ
チャレンジ2019
1. 概要
本作は2019年1月に応募したインフラデータチャレンジの作品とデータです。
高速道路を始めとした道路のパーキングエリア・サービスエリア(以下PA/SA)の
場所をマップ上で可視化する過程で
抽出できた副産物を公開・可視化しています。
本データの狙いは、高速道路を使って旅をする前に、
旅の計画を立てやすくすることです。
OpenStreetMap を活用することで、高速道路上のPA/SAの確認だけでなく、
高速道路を降りてからの旅程を検討しやすい環境を提供することです。
PA/SA の抽出には
GooglePlaceAPI を
使用して抽出しています。
今回の取り組みで試しにマップの表示環境を構築したところ、
試行錯誤のアクセスを含めて14,000 JPY 程度のコストが発生。
残念ながら、
Google Place の規約
により、抽出した地点情報を内部DB に蓄積することはNGであり、
不特定多数からアクセスできるようにすると
1ヶ月の無料範囲(200ドル)をすぐに超える可能性があるため、
今回はPA/SAの地図はイメージのみ共有し、
副産物として作成したデータを公開します。
副産物とは、日本の陸地をカバーするような地点情報です。
Google Place を使って地点検索をする場合、検索範囲が半径50km という
制限があり、日本の陸地をカバーするにはひと工夫必要です。
そこで、簡単なスクリプトと若干の手作業により、
検索地点の一覧を作成しています。
この一覧を用いて半径50km の検索を繰り返し実施することで
日本の陸地(離島はまだあまりカバーできてない…)をカバーできるように
工夫しています。
2. PA/MA 可視化マップ
2.1. マップ・データへのリンク
(Google Place 規約とコストの折り合いから今回はイメージのみ提供。)
2.2. マップのスナップショット
マップをズームアウトすると、PA/SA の大まかな分布がわかります。
ズームインすると詳細な場所がわかります。
3. 副産物
4. マップの生成方法
マップの表示にはNodeRed を使用しています。
NodeRed をインストールし、
mysql ノードと
worldmap ノードと
を取得します。
Snapshot
NodeRed code
NodeRed code(Sub Flow)
5. 今後の期待
マップ表示に関しては、Google Map を使う代わりにOpen Street Map を使うことで
コスト削減ができそうです。
また、Nodered とworldmap とを用いてマップ表示する環境を
比較的簡単に構築することができることもわかりました。
一方、PA/SAの抽出についてはGoogle Place の規約問題があるため、
自分でデータを蓄積せず、コスト発生を見込んでGoogle Place を用いるか、
Google Place とは別に、
独自にDBを構築して解決する必要があります。
将来的には、
ドラぷら
と連携することで、高速道路の旅における休憩時間を
PA/SAでの食事で充実させるといった楽しみ方もできるのではないかと考えています。
(PA/SA のお店としては集客にもつながる可能性があるため、メリットが
あるのではないか?と思っています。)
6. 公開データ
7.失敗談
Wikipedia の活用
緯度経度の情報が掲載されていたので、簡単なテキスト解析で抽出できないかと
思いきや、緯度経度の有効けたが少なすぎてまともにプロットできず。
高速道路の旅のお供に、大雑把でもよいので場所をプロットできれば
役に立つかと最初は思ったものの、プロット結果を見て潔く諦めました。
Google Place の規約
勢いで環境を作り始めたあとで
Google Place の規約の条文
をチェックしたのは失敗。
規約の内容はかなり厳しく、データを蓄積して再利用するだけではなく、
二次加工にも強い制限があります。
最初から商売で使うか、勉強目的で触るくらいでないと使用するのは難しい気がします。
ビジネス提案のためのPOCには使ってみてもよいかもしれません。
OpenStreetView を使ったマップは商用でも使いやすいですし、
今回使用したWorldMap とNodeRed を使えば簡単に
システムを組むことができます(緯度・軽度・タイトルのリストがあれば
4. 節で示したノードを使いまわすことができるので
非常に楽。)
また、独自に地図情報を書き込んでもらうこともできるので、
例えばレビュー専用のサイトを作って情報共有してもらうとか、
情報収集の手段としての路線に切り替えるほうが良かったのではないかと
思い直しています。
今回公開した検索地点マップは、Google Place を使った検索結果を分析して
知見を得るくらいの目的には役に立つかと思います。
(Google Place の規約にはデータの二次加工も制限されているため、
地図上での可視化ツールの類に使うのは厳しい感じがします。)